第6回『実践できる鍼治療』、今回は「M-Test 五行論の応用」です。五行論を治療に応用する際にまず出てくるのは『難経六十九難』の「虚するときは則その母を補い、実するときは則その子を瀉す」ですね。母子関係いわゆる相生関係を用いた治療方法です。その他、『難経七十五難』にも五行論を用いた治療法の記述がありますが、今回は母子関係・相生関係の考えを取り入れた方法です。五行の属性「木・火・土・金・水」にはそれぞれ母子関係が成立しその中で補瀉を行うのですが、この母子関係の間では補される側と瀉される側の相互関係が成り立ち、互いが強く影響しあうことを用いて配穴を行うのが[M-Test 五行論の応用]です。五行論の応用というと少し敬遠される方もいるかもしれませんが、卒業生の皆さんは授業で「六十九難」補瀉の経穴は習われたと思いますので、その法則さえ理解していればさほど難しいものではありません。受講者の方も説明していく中で、現役の学生も含め理解をしてもらえたようです。実技ですが、「M-Test」自体は3回目となりますので、テスト法はスムーズに進み、選穴さえ出来れば問題なく治療の段階まで進むことが出来ました。ただ、五行穴を使うということは当然井穴や滎穴など日ごろ皆さんが鍼を打つのに敬遠しがちな経穴も多く出てきます。そういった経穴にも問題なく刺鍼するある方法を説明し、実践してもらいました。これで井穴などの刺鍼に抵抗が少なくなったのではないでしょうか。今回で「M-Test」編は終わりですが、とにかく使って慣れるこれが一番の上達法だと思うのでどんどん実践で使っていって欲しいと思います。次回は『経筋療法』です。久保 益秀 次回は2月15日(日)です。実践できる鍼治療 ご案内http://www.teiyukai.jp/entry-11858860508.html
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