日時:2014年2月9日 9時~12時タイトル:胸郭と骨盤から考えるコアへのファンクショナルアプローチコンテンツ:●痛みの発生原因●Joint By Joint Approach●相対的柔軟性について●身体構造の機能●腰痛についてのリサーチ●解剖学●病態評価●機能評価●改善するための修正エクササイズセミナーを行うにあたり、「何をどのように伝えるか」を明確にするために痛みの発生原因の対処ではなく、痛みの諸悪の根源を解消するアプローチ方法を伝えた。そのためには、誤った姿勢、誤った動作による身体の使い方が筋肉のアンバランスを生み、関節の構造や分節の安定性が損なわれ、静的な安定性を担う軟部組織が損傷を受ける。その微細な損傷が繰り返されることにより痛みを訴えることになることを理解してもらうための説明に時間を割いた。腰痛については様々な整形外科疾患があり、お年寄りのADLへの影響や、就業への影響も多大である。腰痛を考える上で構造の理解は言うまでもないが、今回は家の構造で例えた。骨盤帯は家でいう土台になり、胸郭や胸椎は屋根、その間にある腰椎が柱である。この柱は屋根の歪みや土台の不安定性からそれに伴ったストレスを受けることになる。これらは、すべて動作をすることで、様々な動きを生じる。そして、痛みについてはランドマークを知る以外に、「どの動きで痛むのか?」という病態評価を行った。立位の前屈、後屈、回旋、側屈、座位の前屈、後屈、回旋、側屈、その他それぞれの方向での痛みに対してのスペシャルテストを実施。股関節についても、腰痛へ影響のある先天的な奇形なのか、器質的な問題なのかを理解するため、大腿骨の前捻角、後捻角への評価を紹介した。機能評価については、骨盤のマルアライメントを図示し理解することで、寛骨後傾に伴う、仙骨の傾斜と回旋、寛骨後傾側は梨状筋の筋スパズム、相対的に反対の前傾側は多裂筋の筋スパズムが生じることから、クライアント(患者)の痛みの箇所からトップダウンで骨盤のマルアライメントが理解できるようになる。また、恥骨結合のズレによる股関節の開排制限。胸郭については、下部肋骨の動きについての考察。参加者の中からタイプの違う皮下組織の癒着を3名、ご協力いただき症例をシェアした。今回は腰痛を治すための方法ではなく、腰痛になった原因を見つけ出し、その動作が今後継続的に行われないようにするにはどうしたらよいのかということをお伝えした。つまり、土台と屋根を正常化し、コアを正常化することが腰痛改善へのゴールとなり、その評価として、病態と機能の両面から実施し、最も影響を及ぼしている諸悪の根源を見つけ出す作業の内容である。トレーナー、柔道整復師、鍼灸師と細かくいうとアプローチする得意分野の領域は異なってくるが、共通の認識で、共通の言語でコミュニケーションを図ることが今後この職業領域の活性化につながり、その手助けとして一任できればと考える。以上、岡本 雄作先生からの活動報告でした☆ 次回は3月9日(日)です。詳細はこちら↓http://www.teiyukai.jp/entry-11728430098.html
コメント