膝周りの症状は、まず大腿四頭筋を丁寧に触察して下さい。関節の中に痛みの原因がある場合は別ですが、脳の曖昧認知や誤認のために、大腿四頭筋の痛みを関節の中の痛みと勘違いしていることがよくあります。認知覚が発現する部位を丁寧に探して下さい。そのために大腿直筋、内側広筋、外側広筋、中間広筋、それぞれをキッチリ触り分けして下さい。内側広筋と外側広筋の走行の違いを意識して下さい。大腿直筋の腱を除けながら中間広筋を加圧して下さい。関節包にもトリガーポイントは形成されます。筋繊維が感じられない部位も触察して下さい。加圧してゆっくり擦ってください。触察するときは、きちんと関連痛や認知覚を確認するのを忘れないでください。それから、患者さんが膝と言っていても膝でないことがよくあります。問診して触察して確認すると前脛骨筋だったということを何回か経験しました。患者さんとしっかりコミュニケーションをとってください。実際に活動性トリガーポイントの形成された部位を触っていただきましたが、いかがでしたか?自発痛、運動痛の生じている筋を触るのが一番の練習です。つまり、患者さんの体でトリガーポイント療法を実践するのが一番の練習なのです。冷や汗をかきながら頑張ってください。次回は臨床シミュレーションです。体に悪いところをいっぱい作ってきてください。 担当講師:平谷 透
コメント